PHILOSOPHY〜KATSURA×HAJIME×AKIYO〜愛とエロスの伝道師・カツラちゃんを巡るアドリブ鼎談
Vol.4
『気軽に行ける新しいカウンセリングの手法とは?』
2008.9.30
〜夜の街にはヒントがイッパイ〜
 

Photo by HAJIME
     
カツラ   近年、なんでカウンセラーとかが出てきたかっていうと、
オジサマたちもよく言ってることなんだけど、
「昔の銀座はね、夜のお店は大人の幼稚園だ」と。
「はいはい、ターさん、なんとかじゃダメじゃない。
ほらほら、もう帰らなきゃ」。
「ウンウンウン。コレコレ、コーデ、
アーデ、コレコレ、コーナンダヨ」。
「そうね、でもなんとかでしょ。ねっねっ」。
「じゃねえ、また、ママァ」みたいな。
それで終わったの、全部吐き出して。
それがいまは、お店の女の子たちが変わっちゃったって。
ハジメ   そうだねえ。
時代も変わっちゃたねえ。
20代のころ、銀座のいい店に連れて行ってもらったことあるけど、
女性たちが、すっごい、話うまいの。
相手がなにを話したいかを察して、うまく引き出してくれるんだよね。
女性が一緒だった時なんか、
その子のために知らないうちにケーキを頼んでおいてくれたりして、
「あなただけ特別よ」って。ホロッと悦ばせてくれたこともあった(笑)。
アキヨ   サービス業の真髄だ。
ハジメ   それが最近は違うんだよね。
そういうお店に通ってるわけじゃないんだけど。
まあ、詳しくは知らないんだけどさぁ(笑)。
なんで、あなたの機嫌を僕が取らなきゃいけないのって、店もあるもんね。
それは、金払って行きたくないよって、思うよ。
カツラ   そうでしょ〜。
客のテーブルで
「今日カレシとぉ…超なんとかなんですよぉ」
「あのお客、KYだし、超ヤナ感じ」とかさ。
「オレの話を聞いてくれよ」って思うって。
「オレはお金を逆にもらいたい」って。
だから、日本にもカウンセラーが
必要になってきちゃったんですよ。
ハジメ   わかる、わかる。
カツラ   昔、銀座によく言ってたNさんも
「夜のお店なんか行きたくない」って、言ってるね。
女の子たちが「頼んでいいですか」もなく、
「私、ビール」って。
「あんた、何してくれはるの?」って訊いたら、
「え?」って。
その返し方もできない。
もうさ、ガックシみたいな。
プロはさ、
「何してくれるの」って振ったら、
そのヤリトリでまた、楽しませてくれるもんなんだよね。
そういうヤリトリを期待してるお客って、
実はすごくいいお客なのに。
ハジメ   うんうんうんうん。
そりゃ、お店の女の子たちに気を遣って
お金使って、話も聞いてもらえないんだったら、
こうやって僕たちと話してるほうが、ずっと面白いもんね。
やっぱりドリンキング・フレンズ、やりたいね。
アキヨ   ハジメちゃんは、カウンセラーのライセンスも持っているしね。
ドリンキング・フレンズは、
いかにも深刻なカウンセリングじゃない
カジュアルな感じがいいんだよね。
ファッション・カウンセラーのJさんが言ってたよ。
お客さんはファッションの名目でやって来るけど、
結局、自身の日ごろの悩みや不満をいろいろ話してきて、
人生相談になっていくって。
みんな病んでるって、感じるって。
でも、そういう人たちは、
わざわざ一般のカウンセリングには行かないだろうって。
ハジメ   ふーん。
ファッション・カウンセリングっていう看板で、
敷居が低くなってるんだろうね。
カウンセリングには、だれでも気軽に行ける提案が求められているんだよね。
みんな、大なり小なりストレスは抱えてるからね。
気持ちをさ、小出しにできる場は、絶対に必要だと思うよ。