FUTURE〜文筆家・勝沼紳一と企画者草川一が当て所なく繰り広げる四方山話〜

ネットのコミュニティについて、思うところ。 その参          2007年8月20日

ある新聞記事によるとね、結婚相談所に駆け込む男女の意識が、一昔前と随分変わったって。一生を添い遂げるつもりで相手を見つけようなどと、最初から思ってない三十代、四十代が異常に増えているんだって。
出会い系メールの感覚なんだろうね。
そうそう。相談所から紹介されて、初デートした日に、すぐにベッドイン(笑)。一発まぐわって気に入らなきゃ、それでバイバイ。またすぐに別の相手を求める。その繰り返し……。
相談所が「フーゾク」化してるんだね。
まぁ男の側の「すぐヤリたい」という欲望は、多少わからなくもないけど、女も、よくもまぁ、初めて会ったばかりの男の前で、平気で股を開くよなぁ(笑)。
女性は女性で、一人暮らしの淋しさから、なかば「性処理」感覚で、相談所に駆け込む事情もあるんじゃない?
俺の高校時代の同級生でね、いまだ独身の遊び人。こいつぅ、かなりのイケメンだから普段から女には不自由なんてしてないくせに、あくまでセフレ(=SEXフレンド)探しのためだけに、結婚相談所に入会してやがる!! なまじ実家が資産家なもんだからね、ここ十年、かなりの大金を、それも数カ所、大手のそういう会社につぎ込んで、とっかえひっかえ、女とSEXしまくってるんだよ。「月に3人まではチェンジ出来る」って豪語してるけどさ。ピンサロの花びら回転じゃないんだから(笑)。本人は神妙な顔をつくろって、「俺はな、マジに真剣に結婚相手を探してるんだ。でも、なかなか〈あっち〉がフィットする女と出会えねぇ」なんてうそぶいてるんだから、始末に悪いぜ。
相談所に最初に提出するデータに、かなりの不備があるって噂も、良く聞くよね? あくまで本人の申告をそのまま「信じる」のが前提らしく、細部まで調査をしてないので、嘘八百並べても、すべて「通っちゃう」。
相談所のシステムそのものが「嘘八百」な会社も多いらしいし、顧客のデータを調べる資格がないでしょ。じつは俺の親戚のオバハンも、四十半ばの時に、どうしても所帯を持ちたくて結婚相談所を利用したんだよ。無事に伴侶が見つかり、晴れて籍を入れる段になって、相談所が提示してきた、相方のデータがまるで嘘だったことが判明!! 初婚のはずが三回も結婚に失敗してた(笑)。おまけに子連れ。先妻との間に多額の借金がある。それでもオバハンは結婚に踏み切ったために、俺のお袋は、たった二人きりの姉妹なのに、以来、一切縁を絶っちゃった。
凄いね(^^;)。キミの周囲って、そういう「嘘のようなホントの話」が多すぎて、今更たまげるのも癪にさわるけど(笑)。
まだ続きがあってね。相談所のデータ上「優しい」はずの亭主が、じつは今で言うDV。何かにつけて殴る蹴る。一度は風呂場の浴槽に埋められて、窒息死させられそうになり、ずぶ濡れで俺の婆ちゃん宅に駆け込んできたことがあった。俺は、事件として警察に訴えようとしたが、オバハンに泣いて「やめて!!」と頼まれて、以来、俺も、基本的には連絡を絶ってしまったけれど。だから俺にしてみりゃ、相談所を風俗代わりに使う男女の方が、まだマシな気がするよ。
でも考えてみると、相談所だの出会い系メールだのって、実際に会うまでは、まるで顔が見えないのだし、データだけを信じるしかないわけでしょ? そのデータが嘘なら、一体何を信じりゃいいのだろ?